季節や日常を詠む楽しさ
臼田公民館主催の「初心者俳句講座」に参加した8人が中心となり、2021年3月に発足した俳句の会。現在は14人の会員が俳句を通して日常を丁寧に見つめ、季節や心情を1句に詠む楽しみを共有しています。 毎月1回開催している句会では、あらかじめ出されたお題から作る「兼題」1句と、その季節の季語を入れて題材を自由に選ぶ「当季雑詠」2句を投句します。その後、会員から出された句の中から兼題2句、当季雑詠4句を選句。投票数の多い順に、投票した人それぞれが選評を発表し、作者を公表します。選ばれた作者は句に込めた思いを語り、各々で感想を述べ合います。また、指導にあたる篠原捷四さんと阿部紀子さんの助言のもと、より魅力的な一句になるよう意見を交わします。選句、選評、添削に加え、雑談も弾む、穏やかで和やかな2時間の活動です。
吟行や懇親会も開催
活動は句会にとどまらず、俳句を作るため散策に出かける吟行や、懇親会、句集の作成、公民館文化祭への出品なども行っています。「俳句を始めてから花の見方が変わった」「小さな旅でもより深く心に残るようになった」という声も寄せられています。
入会5年目の赤岡厚子さんは「自分では渾身の一句だと思っても票が入らないことがありますが、議論を通して作品の世界が広がっていくのが楽しい」と語ります。吉岡徹さんは先生の句集に感銘を受けて2025年3月に入会。「日常を俳句に詠む楽しさを知り、生活が変わりました」と話してくれました。
思いを作品として残していく
講師の篠原さんは、「日常生活の中で感じたことや心に浮かんだ思いを一句に込めて、作品に残す楽しさをみなさんと分かち合っていきたい」と話します。 同じ題材でも会員それぞれの暮らしや価値観、ユーモアがにじみ出るのが俳句の醍醐味。これからも一句に込められた思いを分かち合い、穏やかで心豊かなひと時を紡いでいくことでしょう。
さく柵俳句会
お問い合わせは ☎0267-81-5555(あいとぴあ臼田)